今年もすでに6月、月日が経つのを早く感じます。
もうすぐ新潟にサクランボのシーズンが来ます。

この時期に思い出すのは30数年前のシリアで過ごした日々のこと。
初めての任地首都ダマスカスから南に100キロほど行ったところにあるシリアで一番小さなの都市スウェイダでのこと。

休みの日に近所の高校生たちに農園があるからと誘われ出かけました。
そこは山の中腹のサクランボ畑、ほとんど収穫が終わっている様子でしたが、残っていた1~2本の木のサクランボを収穫させてもらいました。
ビニール袋にたくさん収穫し、彼らが収穫したサクランボもいっぱい渡され食べました。
食べろ食べろと言われ、その時に多分一生分のサクランボを食べたような気がしました。

そのスウェイダはサクランボやブドウの産地としても有名で、映画「アラビアのロレンス」でも主人公のロレンスがブドウを口にしながら「ダマスカス~」と叫ぶシーンがあります。
それまでの私は、サクランボって身近な果物ではなく、その時に初めておいしいと実感しました。

数年前は内戦というか反政府軍との戦闘など、心が痛む報道が多かったですが、最近はテレビのニュースでそのシリアの話題はめっきり少なくなり、今はどのような様子なのか気になります。

シリアを訪れた人は必ずと言っていいほど訪れるであろう名所や遺跡があります。
そのひとつに砂漠の中の「パルミラ遺跡」だけは、約2年間のシリアでの生活で一度も訪れませんでした。
パルミラにはいつでも行けるだろうと思っていたから。
報道ではその内戦の影響で破壊されたといわれている、どうなっているのでしょうか?

最近はウクライナの悲惨な状況の報道があります。
シリアもどうなっているのでしょうか。
平和な日々が戻り、昔のようにシリアを旅をしてみたい。
サクランボの季節が来るとその当時を懐かしく思い出します。